少子化が言われるようになって久しいですが、一方で女性の社会参加が進み「共働きだ」という家庭は珍しくなくなりました。このため保育園を求める家庭は増えているといえるでしょう。そういう意味で現在は保育園を開業するチャンスの時期です。

しかし、知識や計画性のない開園は失敗することが多いのも事実。そこで保育園の運営を成功させるために、開園にあたっての基本中の基本といえる「最低限知っておくべき内装の知識」について説明していきましょう。

 

 

目次

1.認可保育園と認可外保育園との違い
2.保育園の内装に求められるもの
2-1.保育室の設備
2-2.長時間使用される施設である点を考慮した内装
3.まとめ

 

 

認可保育園と認可外保育園との違い


保育園には認可保育園と認可外保育園があると法律で定められています。この2つの大きな違いを見ていきましょう。

 

認可保育園として運営するには児童福祉法で基準が定められていて、それを満たし国から認可を受けることが必要です。一方の認可外保育園とは各都道府県の基準をクリアし知事により認められた保育施設のことをさします。

そのため認可保育園の施設の内装は当然、国の基準を満たす形にしなければなりません。そして認可外であっても、安心・安全な運営を心掛ける上である程度は国の基準をクリアするほうがよいでしょう。

 

どちらがいいと一概には言えませんが、保育メニューの自由度が高いのは認可外保育園である傾向です。また認可保育園は自治体に申し込みその選考で入選施設が決められます。これに対して認可外保育園は保護者が自由に申し込むことができるのが特徴です。

保育時間も認可外ではある程度の範囲なら自由に決められるので、認可保育園に比べて長時間の預かりが可能なため、保護者がフルタイムで長時間働いている家庭には向いているかもしれません。

保育料においては認可保育園の場合、保護者の収入に応じる形で市町村が決定します。認可外保育園の保育料は各施設が設定するため、どちらが安いかはケースによって異なってきます。

 

 

保育園の内装に求められるもの


ここからは、実際の運営にあたり保育園の内装に求められるものを、順を追って説明していきましょう。

 

まず幼稚園は小学校に入学する準備として、そのために必要となる基本的な学力を養う施設なので対象となる児童は3歳から小学校入学前まで。

これに対して保育園は保育が必要な子供の児童福祉施設。0歳から小学校入学前までの児童を預かります。つまり乳幼児も対象だということを意識してレイアウトされた内装・施設設計が必要です。

 

保育園に求められるのがまず安全性です。法律に基づいた建物の耐震性や遊具の安全性は最低条件となります。そのうえで子供が楽しく遊べてなおかつ怪我などの事故を防ぐことが可能でなければなりません。

ですから園への入り口は交通量が少なく信号付きの横断歩道の近くにする、子供が怪我をしないように机の角を丸くしたり、指を挟まないように扉を極力少なくしたりするなどの工夫が大切です。それでも子供がうっかり指を扉に挟んでしまうことは起こりがち。扉の端にはクッションとなる素材を使う、設計段階での動線の工夫を心掛けるなどが求められます。

育ち盛りで好奇心が旺盛な子供には伸びやかに遊べる空間が必要です。屋外の遊び場だけではなく、屋内にも子供たちが自由に動き回わって遊べるスペースを設けることを意識した保育園の内装・施設設計を心がけてください。回遊性は保育園の施設にとって不可欠です。

 

環境にも配慮するようにしてください。シックハウス症候群の子供も増えているので、できる限り自然素材を用いて化学物質は避けましょう。照明も電灯だけにせず例えば天窓を採用して自然光を取り入れるなどの工夫をすることをお勧めします。補助電源に太陽光パネルや風力発電施設を取り入れると子供たちへ地球環境負荷軽減への気付きを難しい理屈ではなく、自然と与えることができるでしょう。

 

 

保育室の設備


次に保育室についてご説明します。

先ほど触れたように保育園は幼稚園と違い、0歳児から小学校入学前までのお子さんをお預かりする保育施設です。このため0歳から2歳児のために乳児室が必要になります。ここには粉ミルクを作る調乳室、乳児の沐浴室を設けます。注意しなければならないのは児童福祉施設最低基準の定めに従い調乳室と調理室は別に設けなければならいということです。

またもう少し成長した幼児のためにほふく室も設けなければなりません。ハイハイができる部屋で食事や就寝をする部屋と別にしなければないので注意してください。しかし、スペース的に余裕がない場合は柵を設けるなどして乳児室と兼用することは許されています。

 

0歳児から5歳児まで全ての児童が利用するのが保育室です。ただし乳児室やほふく室とは別に設ける必要があります。発育の程度により運動能力に違いがあるためです。子供は無邪気ですが関心を示すとそれに集中しがち。乳幼児と自由に歩き回れる児童を常時一緒にさせることは思わぬ事故につながる可能性があります。

保育室の内装・設計で心がけたいのは子供たちが自分の部屋のように感じられる落ち着と温かみがあり親しみを持てる空間に仕上げることです。ですから子供たちが書いた絵を飾れるコルクのような柔らく安全なフックを取り付けるなどの工夫も試みてください。いずれにせよぎゅうぎゅう詰めにならない余裕のあるスペースでなければなりません。

保育園でお預かりする子供たちは育ち盛りで、ハイハイができるようになると遊びに夢中になります。遊戯室は必要不可欠な空間です。しかし、子供は大人が考えもしないような行動をとることがままあります。そしてそのような動きは怪我につながることも。ですから遊戯室は保育士や先生にとって死角がないようにする必要があります。これは屋外の遊び場も同じだと思ってください。

 

遊戯室はお預かりするすべての乳幼児と児童が集まり楽しく遊ぶ空間ですから、子供たちが興味を持てる遊具を取り揃えなおかつ十分な広さがあって安全を確保できることを考えて設計するのが理想です。

 

 

長時間使用される施設である点を考慮した内装


目線ということで考えてみましょう。子供にとってはすでに触れたように明るく親しみが感じられて楽しい雰囲気が大切です。自分から進んで通いたくなるようなデザインを前面に心掛けてください。

また保護者にとっては安全であると納得できることは大前提。その上で清潔感が感じられて子供の情操教育にも良さそうだと感じてもらうことがポイントです。教育や保育の充実は預けてみなければわかりません。もちろんパンフレットやインターネットのサイトなどでの訴求することも大切ですが、訪問した時の見た目で好印象を持ってもらうことも重要だということを忘れないでください。

 

保育園は長時間にわたって乳児・児童をお預かりする施設ですからトイレを確保することは必須です。しつけをするという役割も担っていますから使いやすさをまず考えましょう。段差を極力なくし便器などのサイズも子供の成長に合わせて用意してください。子供が出られなくならず、気分が悪くなった時に先生や保育士がすぐ入れるように鍵は付けない方がいいでしょう。恐怖感を抱かせないように太陽光が差し込む窓を設けたり、明るく温かみのある色彩の内装にしたりことも必要です。

先生や保育士が中の様子を確認できるように仕切りの高さは1.0mから1.2m程度にしましょう。また、子供は粗相をすることが多いですからトイレの素材は掃除が簡単に手早くできるものを採用することをおすすめします。

 

廊下や階段にも十分な配慮を心掛けた設計にしましょう。子供は走り回りますから転倒しても怪我をしないように弾力性のある素材を選択することをお勧めします。階段は転落をしないよう格段の先端にノンスリップを取り付ける、滑りにくい素材を選ぶなどしましょう。また、廊下や階段に手すりを取り付けてさらに窓は簡単に開閉できないような工夫をしてください。

先生や保育士が事務仕事をしたり、休息をとったりするための教員・事務室も必要です。2歳児以上との兼用も許されていますが、やはり大人専用のトイレを設ける方がいいでしょう。さらに調理職員用は別にする必要があります。

 

 

まとめ


以上が実際に使用する上での設計や内装の主なポイントですが、実用面だけでなくプラスアルファを考えた内装・施設設計を心掛けるようしてください。

先生や保育士にとっては子供に目が届きやすく、動線を考量した内装・施設設計が働きやすさにつながります。これを怠りすぐに辞めてしまうようだと預ける側の親御さんにも不安や不信を与えてしまいます。保育園の運営もビジネスですから、どうしても利用者の好感を得ることに目が行きがちです。しかし先生や保育士の環境を考慮することも忘れてはならない要素なのです。

 

保育園という施設は社会的なインフラという役目も担っています。ですから安易な考えで開園することは避けなければなりません。地域社会に貢献して溶け込み、お預かりする子供たちにとって楽しく安全な空間であり、親御さんにとっても安心して子供を託せる施設を目指してください。

 

 

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